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うつ病の治療では、残遺症状をなくする治療上の工夫が大切です

 うつ病の治療をうけて、症状は改善したものの十分な回復に至らず軽度のよくうつ症状が残り、「本来の自分に戻るにはあと一息」と感じられる場合が多いのです。

 この様なときに、残っているうつ症状を残遺症状をいいます。

 残遺症状に注目する理由としては、

 残遺症状を改善すれば生活の質が向上するということはもちろんですが、うつ病の再発率をも低下させることもできるのです。

 すなわち、残遺症状のない場合(完全寛解)では、残遺症状のある場合に比べて再発率が6倍も低いのです。

 うつ病の残遺症状として、よく見られるのは

 ・興味、関心、生き甲斐が以前の状態まで改善していない
 ・おっくうな感じがのこっている
 ・集中力の低下が見られる
 ・昼からはいいが、朝方はまだもう一つである
                     
                    などです。

残遺症状を、なくするためには


 ・抗うつ薬を十分量(過剰ではなく、必要かつ最小限)にひきあげる
 ・抗うつ薬以外に、少量の非定型向精神薬を用いる

などの治療上の工夫が必要です。

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プロフィール

中尾純治

Author:中尾純治
大阪府、高槻市の心療内科・精神科のなかおクリニックの院長です。暇な時間帯は、横になって音楽を聞いて過ごす(うたた寝?)のが日課になっています。患者さんに「先生はどのように過ごして、ストレスを管理していますか?」とよく質問されますが、これが私のストレス対処法です。詳しくは、このブログをみてください。

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