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「少量投薬主義」は、ほんとうに正しいのか?

「お薬は少量しか投薬しません」というのを、うたい文句にしている精神科クリニックが、目立つように思います。

 一見、耳触りの良い表現ですが、しかしこの「少量投薬主義」は本当に正しいのでしょうか?

 確かに、薬に抵抗があり、多くの薬を飲むのを嫌う方も多いのが実情で、このような要望をお持ちの方には、私はその意向に沿うことにしています。

 また、「少量投薬主義」は、医師にとってもリスクが少なく、本音ではその方が気楽です。

 しかし、「何とかよくなって十分に社会に適応したい」、または、「再発、休職の繰り返しはごめんだ」と考える方も多いと思います。万年「少量投薬主義」でやっている医者は腰が引けていると思います。
 少し、きつめの表現をすると、本当にその人の人生に対する医師としての責任を痛感しているなら、万年「少量投薬主義」はあり得ないと思います。

 私は、その患者さんにとって「必要かつ最小限」の量の投薬を試みるのが、医者の技術であり使命だと考えています。もちろん、不要な薬は一切出してはいけません。その人に気休めになるなら、当面は仕方ないかもしれませんが。

 わたしは、自分の見識をもったうえで患者さんのニーズにもあわせていくのが、本当の医者ではないかと思います。そのためには、医者は自ら患者さんとリスクにもきちんと向き合う覚悟が必要だと思います。
 もちろんリスクが、表面化しそうな時には素早く手を打てる技術があってのうえの話ですが。

 私自身は、医者は本来、患者さんをベストの状態にしようと自分の経験・技術からあらゆる知恵をしぼり、あるときには、リスクの程度を十分に患者さんに説明したうえで患者さんも納得すれば、十分な注意をはらいつつもリスクに対して責任を積極的にもたねばならぬときが医師には常々あり、そのことが患者さんの人生のターニングポイントになることが少なからずあると思っています。
 そのような経験も十分にしたつもりではあります。

 私のところには、このようなブログ書いているためか、遠方からも治らないので見てほしいと、自分の主治医の処方内容を持ってこらえる方が、大勢こられます。

 たまには、なかなか苦労されているなと主治医に同情することもありますが、たいていはずさんで驚くような処方であったりします。
また、安易な「少量投薬主義」で患者さんは何の改善も感じていられないのに平然としていられる方も多くいて、私の方がその主治医に対して怒りを抑えられないようなケースも多いのです。
 そのような主治医に限って余計な毒にも薬にならない「薬」をたっぷり出しているのです。
 その代表が、精神安定剤(マイナー・トランキライザー)です。この薬は、即効性があり、不安が強い急性期や不安発作・パニック発作には有用ですが、漫然と投与するべきものではないと、特に欧米の教科書にきちんと書かれており、私もそのような使い方しかしません。

 話が、批判的で抽象的になりすぎたきらいありますから、一つだけ具体例を出して話をしめくくらせてください。

 前にも述べましが、うつ病を再発させないコツは、十分な服薬期間も重要ですが、すっかり元に戻ったという感覚がもてる必要な十分量の抗うつ薬をだすのがよいのです。
 もちろん必要十分にして、それ以上はオーバーしない量です。
 小生ブログ、うつ病の治療では、残遺症状をなくする治療上の工夫が大切ですを参照ください。
 最後に、万年「少量投薬主義」の主治医を持たれた方は、十分に注意してください。
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プロフィール

中尾純治

Author:中尾純治
大阪府、高槻市の心療内科・精神科のなかおクリニックの院長です。暇な時間帯は、横になって音楽を聞いて過ごす(うたた寝?)のが日課になっています。患者さんに「先生はどのように過ごして、ストレスを管理していますか?」とよく質問されますが、これが私のストレス対処法です。詳しくは、このブログをみてください。

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